推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜


凛side


朝7:30


エレベーターが上がってくるのを待つ。


「おはよ。」
後ろから声をかけられて、見ると佑月くんだった。
「……!おはようございます。」
「出勤?」
「はい」
「佑月くんも今からお仕事なんですか?」
佑月くんがコクって頷く。
「朝からご苦労様です。」
佑月くんがクスッてして「凛ちゃんもでしょ。」って笑った。
エレベーターが開いて、佑月くんがドアを押さえて、どうぞってしてくれる。
「あ……すみません。」
エレベーターに乗り込む。


あっという間にエレベーターが一階につく。


佑月くんは裏の通用口に、私は正面玄関に向かう。


「凛ちゃんじゃあね〜」佑月くんが手を振る。「行ってらっしゃい。」


「佑月くんも…お仕事頑張ってください!」


佑月くんがありがと〜ってふにゃあって笑って歩いてく。


ルンルンで駅に続く道を歩く。
わあ……朝から佑月くんと喋ってもうた!!
ただ憂鬱でしかなかった朝が、見慣れたいつもの景色が、今日はいつもと全然違って見える。佑月くんにおはようって言ってもらえた。それだけで、今日が特別な1日になる。




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