推しが隣に引っ越してきまして 〜月の裏がわ〜




朝。


「はぁ〜眠い。」
上がってきたエレベーターにまさか誰か乗っているなんて思わなかったから、思い切りあくびをする。


「!」
「あ、おはよう」
佑月くんと目が合う。佑月くんがくすって笑う。

見られた。ばっちり見られた……!

「おはようございます……、佑月くんは今帰りですか?」
「そう〜撮影長引いちゃって。」眠いね、って佑月くんが目を擦る。
「いってらっしゃい。」
すれ違いざま、佑月くんが私の頭にぽん、って手を置く。
「あ……。」

呆気に取られながらエレベーターに乗り込む。

「佑月くんは、おやすみなさい。」
佑月くんが、ぐーって親指を立てた。






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