イケメン社長からの溺愛が止まらない
ドアを蹴破った俺の視界に入ってきたのは、全身ボロボロの莉子と、そんな莉子を掴んでいる女の姿。
……この女……。
俺のことを勝手に婚約者呼びしてくるし、やたら引っ付いてくるうざい奴だ。
父さんが『大事な取引相手の令嬢だから』と言っていたから、そこまで強気に出ることはしていなかったけど……。
莉子が関係しているとなると話は別だ。
俺はすぐに近づいて、力まかせにその女を引きはがした。
「キャッ……!!」
視界の端に転がっている姿がチラッと映ったが、俺はすぐに莉子のことを抱き寄せた。
「莉子っ!」
「……」
声をかけても応答はなく、苦しそうに顔を歪めている。
俺はすぐに莉子を抱き上げると、後のことは一緒に来ていた和樹に任せ、依月の病院に向かった。