イケメン社長からの溺愛が止まらない

何が起きたのかと頭を巡らせていると、ガラッとドアの開く音がして、視線を向ける。

そこには、缶コーヒーを持っている神楽さんの姿。

神楽さんは私のことを視界に捉えると、ゴトッという音をたてて缶コーヒーが手から落ちる。

あ、と私が思った瞬間、既に目の前に来ていた神楽さんに優しく抱き締められる。

ふわりと香る香水の匂い……。



「……莉子」



耳元で呼ばれた私の名前。

その優しい声に、とろけそうになる……。



「……か、神楽さん……」

「無事で良かった……」



至近距離で目が合う。

恥ずかしいのに、目を離すことが出来ない……。

神楽さんの顔がだんだんと近づいてきて……。



「あ、莉子ちゃん!目が覚めたの!?本当に良かった!」



その空間を切り裂いたのは、依月さんの明るい声だった。

バッと身を離すと、バクバクとする心臓を押さえて顔を赤くした……。

依月さんが入って来なかったら……どうなっていたのか……。

< 118 / 198 >

この作品をシェア

pagetop