クラス1の不良が捨て猫を拾っていました

ep1

「しゅんくんと三秒目が合ったら、殺されるらしいよ」
誰かが囁いた瞬間、女子たちの笑い声は不自然に途切れた。
冗談のはずなのに、クラスの空気は一気に冷える。

金髪にピアス。無言で窓際に座る彼は、確かに近寄りがたい。
「昨日も他校の男子と喧嘩したんだって。人を蹴ったらしいよ」
「マジ?……やば」
ひそひそ声が耳に刺さるたび、みなみは息をひそめた。
——怖い。けれど、気になってしまう。

放課後。裏道。みなみが偶然見かける。
しゅん → 子犬にミルクあげて、つい笑顔(きゅるるん)。
物音立ててしまい、しゅんが振り返る。

しゅん「……何見てんだよ」
みなみ「す、すみません!」(反射で謝る)
しゅん「……何見てんだよ」
みなみ「す、すみません!」
しゅん「……内緒な?俺がコイツ世話してんの」
みなみ「え、なんでですか?」
しゅん「だって、だせぇじゃん。俺が可愛いもん好きだなんて」
みなみ「可愛いものが、好きなんですか?」
しゅん「……いや、それもあるけどさ。コイツ、学校の校庭に捨てられてたんだよ。誰にも見つからずに、腹減らせて震えてて。放っとけるわけねーだろ。だから、一日一回、飯やりに来てんだ」

——しゅんが子犬の頭を優しくなでる。
——みなみは「怖い人」っていうイメージが崩れていく。

翌日。休み時間に主人公と友人たち(鉄道オタのケント含む)が集まっている。
教室では「しゅんは先輩を殴ったことがあるらしい」「先生に目をつけられてる」みたいな噂が流れている。

友人A「やっぱしゅんって悪いやつなんじゃない?」
友人B「ケント、なんであんなやつと仲良いの?」

主人公(心の声)「……でも、あんな優しい顔で犬の世話してたのに」

思わず口に出す。
主人公「しゅんくんって、本当に悪い人なのかな?」

ケント「え?急にどうしたの?」
主人公「いや……なんでもない」

主人公の中で「悪そうに見えるのに、実は…?」という疑問が芽生え、しゅんの存在が頭から離れなくなる。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

大嫌いな兄の友人は、国民的アイドルです。

総文字数/38,551

恋愛(ラブコメ)21ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「お前ら、本当に仲いいよな」 そう言われるたび、私は全力で否定する。 「は!? どこが!?」 私――瀬名美緒には、昔から大嫌いな男がいる。 兄・玲央の親友、朝比奈悠。 幼い頃からずっと一緒。 研究生時代も、同じ夢を追いかけた仲間。 ……なのに、こいつは本当に空気が読めない。 「美緒、怒ってる?」 「怒ってない」 「お腹減ってるんでしょ?」 「違う!」 「ほら、好きなガム」 「いらない!!」 そんな悠は、今や誰もが知る国民的アイドル。 一方の私は、地元の小さなアイドルグループで活動中。 音楽番組で共演すれば、女性アイドルに囲まれている悠を見て、なぜかイライラする。 「紹介してよ」 「……別にいいし」 「美緒、なんで怒ってるの?」 「怒ってないってば!」 国民的アイドルになったって、私にとっては昔と何も変わらない。 大嫌いで、ムカついて、顔を見ると喧嘩ばかり。 ……そう思っていた。 ある日、兄がかつて所属していた人気グループと音楽番組で共演することになった。 そこで、メンバーの一人から突然言われた。 「お兄ちゃんの件、ごめんな」 「……え?」 「あ……知らなかったんだ。ごめん。今の聞かなかったことにして」 兄・玲央が人気絶頂の中、突然アイドルを辞めた理由。 そして、かつて兄の一番の親友だった悠と、兄が疎遠になった理由。 私は何も知らなかった。 いや――知らされていなかった。 「悠。お兄ちゃんに何があったの?」 「知らない」 「嘘でしょ」 「……俺ら、もう疎遠なんだよ」 そう言った悠の顔は、いつもののんびりしたものとは違っていた。 大嫌いだったはずの兄の親友。 ずっと近くにいたのに、私は何も知らなかった。 そして気づけば―― 私は、誰よりも近くにいるはずの彼を、今までとは違う目で見るようになっていた。 大嫌いな兄の友人は、国民的アイドルです。 笑って、喧嘩して、すれ違って。 それでも、いつも一番近くにいた。 これは、国民的アイドルと売れないアイドルの、ちょっと騒がしくて、少し切ない恋の物語。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop