隠れ溺愛婚~投資ファンドの冷徹CEOは初恋の妻を守りつくす~
話を聞くと、大輔はここ最近、三砂に言われて既存の顧客を再び訪問して回っていたらしい。
そこである取引先から、金属板の加工メーカーを探している企業がある、という情報を得た。
会社に帰ってその話をしたところ、三砂は顔色を変えて、すぐにアポイントを取るようにと大輔に指示したのだそうだ。
「俺はよくわかんなかったんだけどさ。三砂が言うには、陸上競技でタイムを計測する時に使用する、ランナーの靴につけるチップを開発してる企業らしいんだよね」
「タイム計測のチップ? それがうちと関係があるの?」
「あぁ、どうもそれをアプリと連動させるセンサー型に改良する時に、金属製の振動板を使用するらしいんだ」
「金属製の振動板……?」
小さく呟いた茉結莉は、しばらくしてはっと顔を上げる。
「つまり、そこにうちの技術を使えるかも知れないってこと!?」
「そういうこと!」
大輔は得意げに人差し指をぴんと立てる。
「すごいじゃない!」
大輔の話に、茉結莉も思わず興奮したように立ち上がった。
すると大輔が大きく首を振る。
「すごいのは俺じゃない。三砂だ」
「え……」
「やっぱあの人、ただものじゃないんだよ。俺がポロっと話した内容から、ここまで先を見据えて指示してきたんだ。敵わないよな……」
大輔の話を聞きながら、茉結莉の脳裏に三砂の顔が浮かぶ。
そこである取引先から、金属板の加工メーカーを探している企業がある、という情報を得た。
会社に帰ってその話をしたところ、三砂は顔色を変えて、すぐにアポイントを取るようにと大輔に指示したのだそうだ。
「俺はよくわかんなかったんだけどさ。三砂が言うには、陸上競技でタイムを計測する時に使用する、ランナーの靴につけるチップを開発してる企業らしいんだよね」
「タイム計測のチップ? それがうちと関係があるの?」
「あぁ、どうもそれをアプリと連動させるセンサー型に改良する時に、金属製の振動板を使用するらしいんだ」
「金属製の振動板……?」
小さく呟いた茉結莉は、しばらくしてはっと顔を上げる。
「つまり、そこにうちの技術を使えるかも知れないってこと!?」
「そういうこと!」
大輔は得意げに人差し指をぴんと立てる。
「すごいじゃない!」
大輔の話に、茉結莉も思わず興奮したように立ち上がった。
すると大輔が大きく首を振る。
「すごいのは俺じゃない。三砂だ」
「え……」
「やっぱあの人、ただものじゃないんだよ。俺がポロっと話した内容から、ここまで先を見据えて指示してきたんだ。敵わないよな……」
大輔の話を聞きながら、茉結莉の脳裏に三砂の顔が浮かぶ。