隠れ溺愛婚~投資ファンドの冷徹CEOは初恋の妻を守りつくす~
「よりにもよって、ミサゴが相手だなんて……」
茉結莉は静かに目を閉じる。
ミサゴファンドのCEO三砂慶一郎は、海外で投資ノウハウを学び、若くして投資ファンドを立ち上げた、今一番注目されている若手経営者だ。
一切メディアに顔を見せない人物としても有名で、その謎に包まれた姿が若者の人気を博し、SNSで話題に上がらない日はない程だった。
(そんな人が私と結婚なんて、本気で言ってるの?)
こんな傾きかけた町工場の娘と結婚して、相手に何のメリットがあるというのだろう。
(悪い噂が立ちすぎたから、善人を装うための演出? だから形だけでもいいってこと?)
考えれば考える程、ますます訳がわからなくなってくる。
すると大きく頭を横に振った茉結莉は、急に誰かの気配を感じて、はっと我に返った。
「大丈夫ですか?」
見上げるとスーツ姿の男性が、心配そうに茉結莉の顔を覗き込んでいるではないか。
「えっと、その……だ、大丈夫です」
茉結莉は慌てて立ち上がると、パンツの裾についた砂をはらいながら頭を下げた。
いつの間にか辺りは、すっかり暗くなっていたようだ。
茉結莉は静かに目を閉じる。
ミサゴファンドのCEO三砂慶一郎は、海外で投資ノウハウを学び、若くして投資ファンドを立ち上げた、今一番注目されている若手経営者だ。
一切メディアに顔を見せない人物としても有名で、その謎に包まれた姿が若者の人気を博し、SNSで話題に上がらない日はない程だった。
(そんな人が私と結婚なんて、本気で言ってるの?)
こんな傾きかけた町工場の娘と結婚して、相手に何のメリットがあるというのだろう。
(悪い噂が立ちすぎたから、善人を装うための演出? だから形だけでもいいってこと?)
考えれば考える程、ますます訳がわからなくなってくる。
すると大きく頭を横に振った茉結莉は、急に誰かの気配を感じて、はっと我に返った。
「大丈夫ですか?」
見上げるとスーツ姿の男性が、心配そうに茉結莉の顔を覗き込んでいるではないか。
「えっと、その……だ、大丈夫です」
茉結莉は慌てて立ち上がると、パンツの裾についた砂をはらいながら頭を下げた。
いつの間にか辺りは、すっかり暗くなっていたようだ。