解けない魔法を このキスで
未散の幸せ
それから半年が過ぎた。
『おっはー! 美蘭。気持ちのいい朝だね』
「ああ、うん。もう日が沈みかけてるけどね」
『そうなんだ! こっちはまだまだこれからよー。今日も楽しい一日が始まるー』
「相変わらずテンション高いね、未散ちゃん」
『だってこっちは、昼間っからワインがぶがぶ。夕方には仕事終わってレストランでワインがぶがぶなんだもん』
「ど、どんだけがぶがぶなの?」
3か月前からミラノに住み始めた未散は、どうやらイタリアの気質が合うらしく、毎日とにかく楽しそうだ。
「こっちにいると、悩みごとなんかバカバカしくて考えてられない」
というのが口癖になっていた。
美蘭は毎日そんな未散に電話をかけ、仕事の話をしつつ、おしゃべりを楽しむ。
『12月の半ばには帰国するからね。楽しみにしてる、美蘭と高良さんの結婚式』
「うん、ありがとう!」
美蘭と高良は、クリスマスイブに『フルール葉山』で結婚式を挙げることになっていた。
そしてその頃に、高良が葉山に建てている一軒家も完成する予定だ。
「俺達の大切な場所だから、ずっと葉山に住もう」
そう美蘭に話した時には、既に計画していたらしい。
美蘭が頷くと、あっという間に土地を押さえて設計図も完成させた。
「アトリエももちろん作るぞ。ここなら『フルール葉山』にも近いし、窓から海も見える」
高良の行動力に美蘭はただただ驚くばかりだったが、今では二人の新居の完成を心待ちにしていた。
『おっはー! 美蘭。気持ちのいい朝だね』
「ああ、うん。もう日が沈みかけてるけどね」
『そうなんだ! こっちはまだまだこれからよー。今日も楽しい一日が始まるー』
「相変わらずテンション高いね、未散ちゃん」
『だってこっちは、昼間っからワインがぶがぶ。夕方には仕事終わってレストランでワインがぶがぶなんだもん』
「ど、どんだけがぶがぶなの?」
3か月前からミラノに住み始めた未散は、どうやらイタリアの気質が合うらしく、毎日とにかく楽しそうだ。
「こっちにいると、悩みごとなんかバカバカしくて考えてられない」
というのが口癖になっていた。
美蘭は毎日そんな未散に電話をかけ、仕事の話をしつつ、おしゃべりを楽しむ。
『12月の半ばには帰国するからね。楽しみにしてる、美蘭と高良さんの結婚式』
「うん、ありがとう!」
美蘭と高良は、クリスマスイブに『フルール葉山』で結婚式を挙げることになっていた。
そしてその頃に、高良が葉山に建てている一軒家も完成する予定だ。
「俺達の大切な場所だから、ずっと葉山に住もう」
そう美蘭に話した時には、既に計画していたらしい。
美蘭が頷くと、あっという間に土地を押さえて設計図も完成させた。
「アトリエももちろん作るぞ。ここなら『フルール葉山』にも近いし、窓から海も見える」
高良の行動力に美蘭はただただ驚くばかりだったが、今では二人の新居の完成を心待ちにしていた。