冷酷社長の極上笑顔は私が独り占めさせていただきます
3 ゴトウとコトウ
「君はミュージカルなんかを上演している劇団が好きだったな」
「はい」
急に劇団の話題をふられたので、頭の中に「?」マークが出た。
社長は向かい側に座る幼馴染を顎で差した。
「コイツの最近の仕事はその専用劇場の設計だ」
私は社長の幼馴染の顔を見つめる。
いまさらながら彼の好奇心に満ちた視線や理知的な雰囲気に気がつき、思わず大きくうなずいていた。カジュアルすぎる服装にすっかり騙されていたのだ。
容姿だってとんでもなくハイレベルの社長と見比べられると少しかわいそうだけど、たれ目で甘い顔立ちは女性に人気があるはず。一緒にいると楽しい気分になれそうだから、きっともてるだろうなと思った。
「すごい方なんですね」
すると相手は立ち上がってデニムシャツの胸ポケットから名刺入れを取り出し、名刺を一枚、私の前にうやうやしく差し出した。
「古東と申します。以後、お見知りおきを」
「あ、えっと、ありがとうございます。私は後藤と申します。よろしくお願いいたします」
受け取った名刺に目を落とす。
古東さんはいきなり感激した様子で「え、後藤さん!?」と甲高い声を出した。
「俺、コトウでしょ? 彼女がゴトウさん。うわぁ、似てるね!」
「だからどうした」
いたって冷静な声が社長室の空気を一度ほど下げた。
古東さんは眉をひそめて、それからおとなしく元の場所に腰を下ろす。
「はい」
急に劇団の話題をふられたので、頭の中に「?」マークが出た。
社長は向かい側に座る幼馴染を顎で差した。
「コイツの最近の仕事はその専用劇場の設計だ」
私は社長の幼馴染の顔を見つめる。
いまさらながら彼の好奇心に満ちた視線や理知的な雰囲気に気がつき、思わず大きくうなずいていた。カジュアルすぎる服装にすっかり騙されていたのだ。
容姿だってとんでもなくハイレベルの社長と見比べられると少しかわいそうだけど、たれ目で甘い顔立ちは女性に人気があるはず。一緒にいると楽しい気分になれそうだから、きっともてるだろうなと思った。
「すごい方なんですね」
すると相手は立ち上がってデニムシャツの胸ポケットから名刺入れを取り出し、名刺を一枚、私の前にうやうやしく差し出した。
「古東と申します。以後、お見知りおきを」
「あ、えっと、ありがとうございます。私は後藤と申します。よろしくお願いいたします」
受け取った名刺に目を落とす。
古東さんはいきなり感激した様子で「え、後藤さん!?」と甲高い声を出した。
「俺、コトウでしょ? 彼女がゴトウさん。うわぁ、似てるね!」
「だからどうした」
いたって冷静な声が社長室の空気を一度ほど下げた。
古東さんは眉をひそめて、それからおとなしく元の場所に腰を下ろす。