冷酷社長の極上笑顔は私が独り占めさせていただきます
『そういう人もいると思う。でも社長は違うわ。裸の王様にはなりたくないはずよ』
「そうですね」
『社長をよろしくお願いいたします』
私は元気に「はい!」と返事をする。
それから社長室へ電話を転送した。
通夜参列へのお礼の電話は、私が思ったより簡潔に済んだ。社長と大迫さんは本当に業務上だけの関係なのだとわかり、私は内心ものすごくホッとする。
考えてみれば、大迫さんは社長の携帯電話に直接電話をかけることもできたと思う。
だけどわざわざ私のデスクに電話をくれたのは、私と話をするためだったのかもしれない。
(もしかして、大迫さんにはバレている……!?)
聡明な人だから、社長と私のことを察している可能性は高い。
その上で励ましてくれたのだとしたら、嬉しいような、恥ずかしいような気分になる。それが落ち着くまで私は真っ赤に火照った顔を手のひらで覆い隠していた。
時計を見るともうすぐ午後三時だった。コーヒーブレイクの時間だ。
席を立って通路の向かい側にある給湯室へ向かう。
コーヒーメーカーに粉をセットしてスイッチを入れようとした瞬間、急に私のデスク周辺が騒がしくなった。
「えっ、そちらも?」
「大野さんたちもコーヒー持ってきたの?」
「そうなんです」
私は給湯室から顔を出し、様子をうかがってみる。
驚いたことに、広報企画部と経営戦略部のチームメンバーがそれぞれコーヒーの入った袋を持って、互いのコーヒーを見比べていた。どちらも同じコーヒーショップで購入したらしく、笑い声が起きる。
「皆さん、どうしましたか?」
私は慌てて給湯室を飛び出し、社長室のドアの前に立ちふさがった。
「そうですね」
『社長をよろしくお願いいたします』
私は元気に「はい!」と返事をする。
それから社長室へ電話を転送した。
通夜参列へのお礼の電話は、私が思ったより簡潔に済んだ。社長と大迫さんは本当に業務上だけの関係なのだとわかり、私は内心ものすごくホッとする。
考えてみれば、大迫さんは社長の携帯電話に直接電話をかけることもできたと思う。
だけどわざわざ私のデスクに電話をくれたのは、私と話をするためだったのかもしれない。
(もしかして、大迫さんにはバレている……!?)
聡明な人だから、社長と私のことを察している可能性は高い。
その上で励ましてくれたのだとしたら、嬉しいような、恥ずかしいような気分になる。それが落ち着くまで私は真っ赤に火照った顔を手のひらで覆い隠していた。
時計を見るともうすぐ午後三時だった。コーヒーブレイクの時間だ。
席を立って通路の向かい側にある給湯室へ向かう。
コーヒーメーカーに粉をセットしてスイッチを入れようとした瞬間、急に私のデスク周辺が騒がしくなった。
「えっ、そちらも?」
「大野さんたちもコーヒー持ってきたの?」
「そうなんです」
私は給湯室から顔を出し、様子をうかがってみる。
驚いたことに、広報企画部と経営戦略部のチームメンバーがそれぞれコーヒーの入った袋を持って、互いのコーヒーを見比べていた。どちらも同じコーヒーショップで購入したらしく、笑い声が起きる。
「皆さん、どうしましたか?」
私は慌てて給湯室を飛び出し、社長室のドアの前に立ちふさがった。