フェルナンドの薔薇は王弟殿下の愛で輝く~政略結婚で人族に嫁いだ魔族令嬢は、王弟殿下の優しさで愛を知る~
第13話 魔族令嬢は、強き薔薇でありたい
◇
招待客の皆様を笑顔で見送った後、エドワード様に誘われて庭を散歩した。
少し陽が西に傾く中、美しい花々を眺めていると心が落ち着いていく。そうして、美しいダリアが咲き誇る花壇に差し掛かった時、エドワード様が足を止めた。
「リリアナ、よく耐えてくれた」
私に向き直り、そっと髪を撫でてくれるエドワード様は、優しい微笑みを浮かべた。
「エドワード様……私には、ヴィアトリス王妃の真意がわかりません」
私を気に掛ける親切そうな振る舞いをしていたけど、それに引っ掛かりを感じて仕方なかった。
どうして、皆さんの前でエリザ様の名前を出したのだろう。それに、デズモンドのことを聞きたいだなんて。
「……ヴィアトリス王妃は、私とゆっくり話をしたいと仰られました」
「王妃の部屋に来いと?」
「そうではないのですが、デズモンドのことを聞きたいと」
「そうか……」
夕暮れの中、エドワード様の瞳が少し不安げに揺らぐ。
招待客の皆様を笑顔で見送った後、エドワード様に誘われて庭を散歩した。
少し陽が西に傾く中、美しい花々を眺めていると心が落ち着いていく。そうして、美しいダリアが咲き誇る花壇に差し掛かった時、エドワード様が足を止めた。
「リリアナ、よく耐えてくれた」
私に向き直り、そっと髪を撫でてくれるエドワード様は、優しい微笑みを浮かべた。
「エドワード様……私には、ヴィアトリス王妃の真意がわかりません」
私を気に掛ける親切そうな振る舞いをしていたけど、それに引っ掛かりを感じて仕方なかった。
どうして、皆さんの前でエリザ様の名前を出したのだろう。それに、デズモンドのことを聞きたいだなんて。
「……ヴィアトリス王妃は、私とゆっくり話をしたいと仰られました」
「王妃の部屋に来いと?」
「そうではないのですが、デズモンドのことを聞きたいと」
「そうか……」
夕暮れの中、エドワード様の瞳が少し不安げに揺らぐ。