うちの生徒会長は今日も読めない




「そういえば会長」



歩きながら、わたしは隣を歩く会長を見上げた。



「ん?」


「桃先輩のこと、ありがとうございました」





──桃先輩を再び生徒会に入るよう勧誘したあの日。

結果から言って、会長は戻ってきた桃先輩をあっさりと受け入れた。

何となくそうなるような気はしてた、と言いながら。




「勘違いするな。オレは桃がお前にしたことを許したわけじゃない。それでもお前が決めた以上反対はしない。それだけだ」


「わかってます」




桃先輩にしても、会長からはそういう態度でいられた方がむしろ楽なのではないだろうか、と思う。


会長のことが好きだった桃先輩だけど、その気持ちはきっぱり断ち切るつもりでいるようだ。

そんな相手から下手に優しく接されては辛いものがあるはずだ。想像でしかないけれど。



……と、そんな会話をしているうちに、ようやく目的地が見えて来た。


< 133 / 152 >

この作品をシェア

pagetop