うちの生徒会長は今日も読めない



少なくともこの店はファミリー層やらシニア層やらも気軽に訪れる明るい店だった。

ここなら制服で遊んでいるところを誰かに見られても、学校に通報されるということはないだろう。多分。


それにしても、ゲームセンターなんて久しぶりに来た。


会長がプリクラのコーナーを指さして「あれ撮る?」と聞いてきたので全力で首を振った。

何あれ怖い。どうしてあんなにキラキラしてるの。

長らく友達がいなかったから足を踏み入れたことがないんだあそこ。



「何かやりたいゲームとかないのか?」


「え、うーん……」




ゲームはそこそこやってきた方だけれど、それはあくまで部屋に籠ってできるタイプのやつだけだ。

UFOキャッチャーもメダルゲームもできる気がしない。

しばらくグルグルと周囲を見渡した末、ようやく一つやってみたいゲームを見つけた。


実際の車を思わせる座席の形で、ペダルやハンドルのようなものまで付いた筐体(きょうたい)

いわゆるレーシングゲーム。

これは携帯ゲームのバージョンを結構やり込んだので、ルールはよく知っている。



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