うちの生徒会長は今日も読めない



「へえ、やったことないけど面白そうだな。せっかくだから勝負しようぜ」


「望むところです」


「自信ありそうだな」




わたしは財布から100円玉を取り出しながらうなずいた。

会長は同じようにお金を入れて、さあ始まるという直前になって言った。




「普通にやってもつまんねーな。何か賭けるぞ」


「え」


「負けた方は勝った方の言うことを何でも一つ聞く」



何でわざわざそんなことを……と言おうとしたけれど思いとどまった。

実際、わたしはこのゲームに割と自信がある。で、相手は初心者。

それで勝てたら会長が何でも一つ言うことを聞いてくれる? これ、もしかしてとても好条件なのでは?


……とまあ、後から思えば浅はかなことこの上ない考えで



「わかりました、やりましょう」



勝負を受けてしまった。


この男が、自分の得にならない勝負を挑むわけがないのに。


──数分の後、わたしの画面に表示されたのは「You Lose」の文字。




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