うちの生徒会長は今日も読めない



「正直、その相手わたしの何を気に入っているのかもよくわからなくて、戸惑う部分も多かたったんです」


「うん」


「でも別に、そういう気持ちを向けられるのが嫌というわけではなくて」




むしろ、最近は一緒に過ごす時間が楽しいと思えてきて。




「だけど最近になって突然、もう一緒にいるのはやめるって言われたんです。何の前触れもなく突然嫌われてしまったらしいんです。理由が全くわからなくて。わたし、一体どうしたら良いのでしょうか」


「なるほど、それは難しい悩みだね」





先生は静かにうなずく。わたしの声はきちんと聞こえていたらしい。

湯気の立つお茶を一口すすって、窓の外に目を向ける。




「他人が誰かのことを100%理解するなんて不可能だ。わからないからこそ、人付き合いというのは怖くて難しい」




授業中と同じ、眠気を誘うような穏やかな声で先生は言う。




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