私は‪✕‬‪✕‬を知らない I
その声でいきなりこんな事をしでかしてくれた人物がわかる。


なるほど、私は現在谷垣に脇の下に手を入れられ持ち上げられている訳だ。子供に高い高いをするように。


・・・屈辱的だ。


本来ならそう感じるものの本当に心配する様子で話しかけてくるもんだから黙って受け入れる他ない。


「重いでしょ離して」


「そんな事ないぞ?羽みたいに軽いよ」


「は、はぁ!?」


「やっぱり!しっかり食べたいとダメだよ!」


なんなんだこいつは!?


谷垣はまとも枠だと思っていたのにこいつらは爆弾発言しかしないのか?


というか優里も足元から参戦せず止めてくれ。あ、言葉にすると変だなこれ。


「難しいですね、龍二は素でやってのけちゃうので」


黙って受け入れてくださいと食事に戻る眼鏡は蹴ってもよろしいか。


「ましろ、ちゃんと食べろ」


「・・・」


「約束するまで下ろさないぞ?」


「・・・わかったわよ気を付ける」


渋々受け入れればようやく下ろされる。


保護者が板につきすぎだろ・・・。


「ん」


「言ったそばで悪いけど今はもうお腹すいてないから、また次回に・・・」


取り皿に取り分けられた唐揚げや卵焼きを皇から渡されるが大分膨れてしまってるんでな。それにおかず分けてもらうの申し訳ないし。


「龍二のは美味しいよー?」


「皆で食べるためにいつも多めに作ってきてるんだ。だから気にしなくていいよ。一口食べてダメだったら食べなくていいからさ」
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