転生小説家の華麗なる円満離婚計画
「じゃあ、着替えてくるよ」

「ええ、また夕食の時にね」

 マリアンネの腰を抱いたまま私室へと向かうヘンリックを見送り、私とエルヴィンは顔を見合わせて笑った。

「あの二人、相変わらず仲良しね」

「兄としては、たまに目のやり場に困るんだが」

 私とヘンリックは正式な夫婦。
 私とマリアンネは異母姉妹。
 エルヴィンとマリアンネは異父兄妹。

 そして、ヘンリックと愛し合っているのは、私ではなくマリアンネだ。

 奇妙なようだが、私たち四人は互いに良好な関係を築いている。

「あの二人が夫婦になれるまで、あと少しね」

「そうだな。
 マリーが嫁に行ったら、俺もやっと肩の荷が降りるよ」

 四人でのこの穏やかな生活も、あと少しで終わることになっている。
 私とヘンリックは円満離婚し、ヘンリックはマリアンネを正式な妻として迎えるのだ。
 皆がそれを心待ちにしており、そのための準備も着々とすすめられている。
 
 私たちがこのような生活を始めるきっかけとなったのは、私とヘンリックが偶然出会ったことだった。
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