贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
フレデリックの言葉に顔が引き攣る。まるでバロン帝国の富と国交の広さをひけらかすような物言い。
「せっかくフレデリック皇太子殿下から頂いたものですから⋯⋯」
「ふっ、お心が広いのですね。男が女にドレスを贈る意味を知らない訳ではありませんでしょうに」
フレデリックの挑戦的な言葉に頭が沸騰する。こんな軽薄な物言いをされるのはバロン帝国からアベラルド王国が舐められている証拠だ。僕はできるだけ落ち着いたトーンで彼に応戦した。
「シェリルは僕以外の男に触れられるのを極端に嫌う子ですから、フレデリック皇太子殿下の要望には応える事はありません」
「甘いミルクのような唇と同じように、体も甘い匂いがしました。オスカー王太子殿下も味わった事がありますか?」
彼の言葉に頭が真っ白になる。柔らかなシェリルの唇は甘くて幼い味がする。それは僕だけが知っていると思っていた。シェリルに彼と口付けを交わしたのか問いただしたくて控え室に赴く。ドレスアップした彼女はいつもより大人びて見えて、胸元は記憶よりふくよかで艶やかに見えた。
「せっかくフレデリック皇太子殿下から頂いたものですから⋯⋯」
「ふっ、お心が広いのですね。男が女にドレスを贈る意味を知らない訳ではありませんでしょうに」
フレデリックの挑戦的な言葉に頭が沸騰する。こんな軽薄な物言いをされるのはバロン帝国からアベラルド王国が舐められている証拠だ。僕はできるだけ落ち着いたトーンで彼に応戦した。
「シェリルは僕以外の男に触れられるのを極端に嫌う子ですから、フレデリック皇太子殿下の要望には応える事はありません」
「甘いミルクのような唇と同じように、体も甘い匂いがしました。オスカー王太子殿下も味わった事がありますか?」
彼の言葉に頭が真っ白になる。柔らかなシェリルの唇は甘くて幼い味がする。それは僕だけが知っていると思っていた。シェリルに彼と口付けを交わしたのか問いただしたくて控え室に赴く。ドレスアップした彼女はいつもより大人びて見えて、胸元は記憶よりふくよかで艶やかに見えた。