俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
【そうじゃないよ。本当に嬉しかったんだ。今さらだけど別れたこと後悔してる。梨乃の素晴らしさが身に染みてわかったというか】
(運命の女性はどうしたの?)
まさか破局したのだろうかと驚いていると、続けてメッセージが送られてくる。
【九州支社の後輩とは去年のうちに別れたんだ。二股かけられていて、騙されていたのに気づいた。バカだよな、俺】
『本当にバカだね』と打ち込んだ文字を送信せずに消した。非難する価値もないと思ったからだ。
(私もバカだ。なんでこんな人と五年もつき合っていたんだろう)
深いため息をついて、こちらの希望だけ伝える。
【これを機にプライベートな連絡はやめよう。私たちは友人ではないので。仕事の用件は社用のアドレスで伺います】
なんの返事もないが、既読のマークは表れているのでそのままアプリを閉じた。
その直後にホーム画面に勇大のアイコンとメッセージの一行目だけが表示された。
【俺たち、やり直せない?】
それを見た瞬間、婚約破棄された直後と同じくらいの怒りがこみ上げた。
(私をあんなに苦しめておきながら、復縁できると思ってるの?)
返事をするのも嫌で、メッセージに既読をつけないまま彼のアカウントをブロックした。
アイロンがけはまだ途中だが冷蔵庫から缶酎ハイを出して三分の一ほどを一気に飲み、怒りを鎮めようとする。