俺様CEOは激愛の手を緩めない~人生どん底のはずが執着愛で囲い娶られました~
仕事なので勇大もプライベートの話題を持ち出せない。この会議で復縁要請される心配はないと思っていたのだが――。

さらに十分が経って終了予定時刻となったので、また二週間後にと約束してウェブ会議を終えようとした。

『それでは失礼いたします』

山田が先に退出し梨乃も続こうとしたが、このチャンスを狙っていたかのように勇大に呼びかけられた。

『梨乃、頼む。ブロック解除して。話したい』

SNSアプリの彼のアカウントはブロックしてある。

一度解除した数日後に、いつまで帰らないつもりかと問うメッセージが送られてきたからだ。

仕事以外の時間は何日も夜遅くまで、マンション前で梨乃を待っていたのだろう。

(いい加減に諦めてよ)

そう言いたいところだが、ここでプライベートの話をする気はないのでビジネス用の笑顔と口調は崩さない。

「貴社への依頼以外の案件は私以外の者が窓口となっております。ご相談があるようですので今からお繋ぎいたしましょうか?」

『い、いや……』

「そうですか。ではまた次回のウェブ会議で。本日はありがとうございました」

退出をクリックして笑みを消し、息をついた。

(悪いけど、勇大の未練につき合ってられないよ)

そんなふうに強気でいられるのは、なにがあっても黒見が助けてくれるという安心感があるおかげだ。

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