終わらない物語を君へ
番外編② 蓮side
あんなに一緒に眠ることを嫌がっていたのに、みどりはすぐに寝息を立ててしまった。
バタバタと一日中動いていたから、きっと疲れたんだろう。
静かな寝顔を見つめながら、胸の奥がじんわりと温かくなる。
まつげ、長いな。
シャンプーの匂いがふわりと香って、くすぐったいような、落ち着くような気持ちになる。
そっと肩を引き寄せると、みどりの体温が伝わってくる。
……ああ、これが人のぬくもりってやつか。
胸のあたりがぎゅっと痛い。
どうしてだろう。
この痛みの正体を、たぶん僕は知っている。
――愛しい。
それが、きっとこの感情の名前。
彼女は嫌がるかもしれないけれど、また明日も、明後日も、こうして隣で眠りたい。
……でも。
本当に僕は、この世界にいるんだろうか。
もし、目を閉じたら――そのまま消えていなくなるかもしれない。
だから今夜はまだ、眠りたくない。
彼女の寝息を聞きながら、この時間を刻みつける。
みどりのぬくもりが、僕をこの世界につなぎとめてくれている。
外では風がやさしく木々を揺らしていた。
その音にまぎれるように、蓮はもう一度、彼女の方へそっと顔を向けた。
ほんの少し近づいて、息が混ざるくらいの距離。
(おやすみ、みどり)
そう小さく囁いた。
バタバタと一日中動いていたから、きっと疲れたんだろう。
静かな寝顔を見つめながら、胸の奥がじんわりと温かくなる。
まつげ、長いな。
シャンプーの匂いがふわりと香って、くすぐったいような、落ち着くような気持ちになる。
そっと肩を引き寄せると、みどりの体温が伝わってくる。
……ああ、これが人のぬくもりってやつか。
胸のあたりがぎゅっと痛い。
どうしてだろう。
この痛みの正体を、たぶん僕は知っている。
――愛しい。
それが、きっとこの感情の名前。
彼女は嫌がるかもしれないけれど、また明日も、明後日も、こうして隣で眠りたい。
……でも。
本当に僕は、この世界にいるんだろうか。
もし、目を閉じたら――そのまま消えていなくなるかもしれない。
だから今夜はまだ、眠りたくない。
彼女の寝息を聞きながら、この時間を刻みつける。
みどりのぬくもりが、僕をこの世界につなぎとめてくれている。
外では風がやさしく木々を揺らしていた。
その音にまぎれるように、蓮はもう一度、彼女の方へそっと顔を向けた。
ほんの少し近づいて、息が混ざるくらいの距離。
(おやすみ、みどり)
そう小さく囁いた。