【ド短】君を好きな理由
 その瞬間、ぴたりと彼女の身体が固まる。



 きっと困り果てた彼女は、目を潤ませて真っ赤な顔で見上げ来るだろう。

そして、長い長い時間をかけてその答えをくれる。



「た、太一さんはやっぱり意地悪~っ!」


 ぎゅっと腰に回された腕が、俺の勝利への確信。







『君を好きな理由』





 それは俺たちがそれぞれもっているもの。


重なり合うことはなくとも、繋がることはある。




 大切な君と、俺を結ぶもの。




  *fin.*


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