訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
06. イケメンの意外な悩み事
再び葉山さんの前に座り直して、2人してマスターにコーヒーのおかわりをオーダーし、淹れたての熱々コーヒーに口をつけることしばし。
場は整ったとばかりに私はさっそく口火を切った。
「それで私を引き留めてまで話したい相談ってなんですか?」
「うん、まぁ、その……率直に言うと、来栖さんに恋愛コンサルをお願いしたいんだ」
「はい!?」
初っ端からいきなり飛び出した予想外の発言に私は動揺して声を裏返した。
……このイケメン、今なんて言った? 恋愛コンサル!? なにそれ、どういうこと!?
顔も、手も、声も、スタイルも良くて、その上売れる小説を書く才能まである人が、なにバカげたことを言っているのだろうか。
どう考えても女に困っている風には見えない。
恋愛なんてそつなくスマートに楽しんでそうなのに。
……いけない、いけない。よし、一旦落ち着こう。
私はもう一度コーヒーをこくりと飲むことで乱れた感情を鎮める。
そして改めて葉山さんに向き合った。
「あのですね、率直すぎて意味が分かりません。色々説明をすっ飛ばしてますよね?」
「確かにそうかも」
「まず確認ですけど、私を引き留めてまで相談したいのは恋愛関係のことって理解で合ってます?」
「合ってるよ」
「はぁ、そうですか。……そもそもですね、普通は葉山さんみたいな人が恋愛で相談があるなんて思いもしないんですよ。分かります? 葉山さんだって自分の容姿がいいことくらい自覚ありますよね?」
とんでも発言で面食らわせられた分、私はジト目で詰るように問いかける。
場は整ったとばかりに私はさっそく口火を切った。
「それで私を引き留めてまで話したい相談ってなんですか?」
「うん、まぁ、その……率直に言うと、来栖さんに恋愛コンサルをお願いしたいんだ」
「はい!?」
初っ端からいきなり飛び出した予想外の発言に私は動揺して声を裏返した。
……このイケメン、今なんて言った? 恋愛コンサル!? なにそれ、どういうこと!?
顔も、手も、声も、スタイルも良くて、その上売れる小説を書く才能まである人が、なにバカげたことを言っているのだろうか。
どう考えても女に困っている風には見えない。
恋愛なんてそつなくスマートに楽しんでそうなのに。
……いけない、いけない。よし、一旦落ち着こう。
私はもう一度コーヒーをこくりと飲むことで乱れた感情を鎮める。
そして改めて葉山さんに向き合った。
「あのですね、率直すぎて意味が分かりません。色々説明をすっ飛ばしてますよね?」
「確かにそうかも」
「まず確認ですけど、私を引き留めてまで相談したいのは恋愛関係のことって理解で合ってます?」
「合ってるよ」
「はぁ、そうですか。……そもそもですね、普通は葉山さんみたいな人が恋愛で相談があるなんて思いもしないんですよ。分かります? 葉山さんだって自分の容姿がいいことくらい自覚ありますよね?」
とんでも発言で面食らわせられた分、私はジト目で詰るように問いかける。