訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
……たぶん向こうもCAと知り合いたいっていう下心があったんだろうなぁ。
昔ほどではないが、今もCAという職業はある種ブランド化されていて、憧れを抱く人も多い。
CAと付き合えることをステイタスと感じる男性がいるのも事実だ。
「ていうか、今日はピンチヒッターありがとね! 急遽1人来れなくなっちゃったから困ってたんだけどホント助かったぁ~」
「円香さんのお役に立てたのなら私も嬉しいです!」
私はリップグロスを塗り直して、ぷるんとした魅惑の唇を作りつつ、にっこり笑って返答する。
円香さんの言うとおり、実はこの合コン、私は元々参加メンバーではなかった。
女性陣は全員円香さんの同期で予定していたらしいのだが、当日になって1人体調不良でドタキャンになったそうだ。
そこでたまたま今日最後に乗務した便が同じだった私に声が掛かったというわけである。
「亜湖ちゃんってあんまり合コンとかに参加しないじゃない? だから実はダメ元で誘ったの。オッケーしてくれてホント良かったわ! ところで、ねぇねぇ、亜湖ちゃんは男性陣で気になる人とかいた?」
「う~ん、どうですかね。でも皆さんとっても素敵な人ばかりだと思います!」
「あの隣の席の人は? 菅野さんだっけ? さっきめちゃくちゃグイグイ押されてたじゃない! あれは確実に亜湖ちゃん狙いだよね」
昔ほどではないが、今もCAという職業はある種ブランド化されていて、憧れを抱く人も多い。
CAと付き合えることをステイタスと感じる男性がいるのも事実だ。
「ていうか、今日はピンチヒッターありがとね! 急遽1人来れなくなっちゃったから困ってたんだけどホント助かったぁ~」
「円香さんのお役に立てたのなら私も嬉しいです!」
私はリップグロスを塗り直して、ぷるんとした魅惑の唇を作りつつ、にっこり笑って返答する。
円香さんの言うとおり、実はこの合コン、私は元々参加メンバーではなかった。
女性陣は全員円香さんの同期で予定していたらしいのだが、当日になって1人体調不良でドタキャンになったそうだ。
そこでたまたま今日最後に乗務した便が同じだった私に声が掛かったというわけである。
「亜湖ちゃんってあんまり合コンとかに参加しないじゃない? だから実はダメ元で誘ったの。オッケーしてくれてホント良かったわ! ところで、ねぇねぇ、亜湖ちゃんは男性陣で気になる人とかいた?」
「う~ん、どうですかね。でも皆さんとっても素敵な人ばかりだと思います!」
「あの隣の席の人は? 菅野さんだっけ? さっきめちゃくちゃグイグイ押されてたじゃない! あれは確実に亜湖ちゃん狙いだよね」