人気俳優は姫を独り占めしたい

..って、それより.....

「鈴香、今何時だ...?」

俺は鈴香にそう問いかけた。

「えーと、5時ちょっとぐらいです」

鈴香はなんともなさそうにそう言った。

は...?

「お前、親御さんは......」

「お母さんは、よく出張で家にいません。お父さんは何年か前に亡くなりました。」

じゃあ鈴香は基本、家に一人なのか。

「だったらなおさらだ。早く家に帰ったほうがいい」

おれはそう言ったが...

「いや、会長が心配なので....わたし...病人はほっとけません!」

鈴香はそう言った。

初めて言われたな...そんな言葉...

俺の父はよく家におらず、母には我慢して治せ、と言われてほって置かれた。


その所為か鈴香のその言葉は、胸にぐっとしみた。

そうか...鈴香はそういう人なんだ...

根っからの優しいやつ。

あいつこそ、どんなに(けな)されても悪い方向には決して変わらない。

そんな..女神みたいな人なんだな....

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