あいの輪廻

Side 【ユイト】







「…………はあ?…何アイツ、俺の琳廻に………」




俺……【ユイト】は、


プレイヤーのいなくなったゲーム空間で1人呟いた。




「……あのまま琳廻が戻ってれば…永遠に俺のモノだったのに………!」





あのカナタ、という男は、琳廻に余計なことを教えてしまった。

あのまま現実世界に戻れば、琳廻の認識は死んだ状態のままでいたはずなのに。


クソ

クソ

クソ




俺の琳廻のまま

死んでくれればよかったのに。




俺が殺したのに。


また最初からなんて、俺以外の誰かに好かれたらどうしてくれるんだ。


俺みたいに自分の意思で行動できるのは、あと5人いる。


琳廻に、惚れてしまったら………




俺とは違う方法で琳廻を囲おうとするだろう。



殺すこととは違うかもしれない。


あのカナタとかいう男の言うように


監禁して、調教したり

薬漬けにして、離れられないようにしたり。

琳廻に自分を殺させて、一生残る心の傷をつけたり。



……俺の知る限り、彼奴等ならやる。




どうする?

琳廻は俺だけのモノ。

初恋。


テストとして他のプレイヤーの攻略対象としてなった時とは、違う感情。


他のプレイヤーは1人で勝手にうんうん唸って


媚を売ったり

キンキン声で喋ったり。


そいつらとは違って


琳廻には、思わせぶりな態度もしなくていい。


媚を売りに来ない。

と、思ったら下手なぶりっ子も始めた。



嬉しかった。

俺等はゲームだから。


人間では、ないから。


それでも、琳廻は普通の人と同じだと言うように。


ゲームとは、わかっていたけれど。


それでも、普通に俺と話してくれた。




そんな人間には、巡り合ったことがない。


もっと話したい。

そんな気持ちになっても、




俺は所詮ゲームで
琳廻は人間だ。




琳廻が俺等に飽きたら、逢えなくなる。

嫌だ。

そんなのは、嫌だ。



だから、俺は琳廻を手にかけた。


好きだから。

大好きだから。

行ってほしくなかったから。


琳廻にとっては、幸せじゃないことなんてわかってる。

わかってる。

わかってる。



でも、止められない。



好きなんだ。




その瞳を、俺以外の誰かに向けて欲しくない。



俺を、俺だけを――。







…………俺が琳廻を守らなくちゃ。



琳廻を守って、俺だけの琳廻にして


ゲームを終わらせなくちゃ。





………良い事に、カナタの奴と琳廻は勘違いをしている。


ゲーデータは初期化されても、




自律型の………







特別な俺等の記憶は、残っている。









「………琳廻」







待ってて。




俺が、守るから……

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