運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
教皇の写本を手に入れ、スピリトス語を理解するという、驚くべき行いをやってのけているのに、何ら特別だと感じていないかのように、オリオンは淡々と話した。彼はいったい何者なのだろう。
「どうしてそんなことを」
「さあ、なぜでしょう。強いて言うなら、……興味本位。それだけかもしれませんね」
面白がってるってこと? 災厄の魔女とまで言われたイザベラが、実は善良な魔女でしたとなれば、歴史をひっくり返すことになるだろう。それを楽しんでいるのなら、本当にクセの強い人だ。
「しかし、備忘録をあなたに……ですか。アレク様もなかなか大胆なことをなさる」
オリオンはあごをさすり、うっすら笑う。
オリオンがワイバーンと戦わせたように、備忘録を読ませたのは、アレクからの挑戦かもしれない。
「私がイザベラだったら、アレクシス殿下はどうするつもりですか?」
「殿下の望みはたった一つでしょう」
「それは……何?」
「アルナリア王国の王太子が望むことといえば、それしかありませんよ。王家の存続。国の安寧。そのために、結婚は不可欠ではありますね」
「結婚っ?」
たしかに、今の状況では婚約すら難しい。婚約者の身に起きる不幸をどうにかしたいってことかしら。
だとしたらアレクも、すべてはイザベラが起こした災いだと信じてるのだろうか。
「私は……結婚の邪魔はしてませんからっ」
あらぬ疑いをかけられているのではと焦るが、オリオンは目を細めて、この世でもっともおかしな言葉を聞いたかのように声を立てて笑った。
「どうしてそんなことを」
「さあ、なぜでしょう。強いて言うなら、……興味本位。それだけかもしれませんね」
面白がってるってこと? 災厄の魔女とまで言われたイザベラが、実は善良な魔女でしたとなれば、歴史をひっくり返すことになるだろう。それを楽しんでいるのなら、本当にクセの強い人だ。
「しかし、備忘録をあなたに……ですか。アレク様もなかなか大胆なことをなさる」
オリオンはあごをさすり、うっすら笑う。
オリオンがワイバーンと戦わせたように、備忘録を読ませたのは、アレクからの挑戦かもしれない。
「私がイザベラだったら、アレクシス殿下はどうするつもりですか?」
「殿下の望みはたった一つでしょう」
「それは……何?」
「アルナリア王国の王太子が望むことといえば、それしかありませんよ。王家の存続。国の安寧。そのために、結婚は不可欠ではありますね」
「結婚っ?」
たしかに、今の状況では婚約すら難しい。婚約者の身に起きる不幸をどうにかしたいってことかしら。
だとしたらアレクも、すべてはイザベラが起こした災いだと信じてるのだろうか。
「私は……結婚の邪魔はしてませんからっ」
あらぬ疑いをかけられているのではと焦るが、オリオンは目を細めて、この世でもっともおかしな言葉を聞いたかのように声を立てて笑った。