離婚を切りだしたら無口な旦那様がしゃべるようになりました
ぼんやりと見慣れた天蓋に目をやる
そこはいつも朝目覚めたときに見る光景だ
目線を横にやると、エレナが水差しを持って椅子に座っていた。
「……アリシア様、目が覚めましたか?」
「エレナ……?」
「少し落ち着いたようですね。ずっとうなされていたので心配しましたわ」
アリシアは薄れていく夢の記憶とともに、少しずつ現実を取り戻していく。
侯爵家に戻ってきたことまでは覚えているが、それ以降の記憶が曖昧だ。
「エレナ、旦那様は……」
「ご無事ですよ。怪我の治療でお休みになっておられます」
「……生きて、いらっしゃったのね」
「はい。本当に、よかったですわ」
「……うん」
アリシアはフィリクスと再会したときのことを思い出し、思わず目頭が熱くなった。
「少しお食事をなさいますか? お薬を飲んだほうがよろしいですから」
「……ええ。でも、旦那様にお会いしたいわ」
「では、このあとお見舞いに行きましょう」
アリシアは早くフィリクスに会いたかった。
彼との再会が夢ではないかといまだ疑ってしまうのだ。会って触れて、確かに彼の存在をすぐに確認したかった。
そこはいつも朝目覚めたときに見る光景だ
目線を横にやると、エレナが水差しを持って椅子に座っていた。
「……アリシア様、目が覚めましたか?」
「エレナ……?」
「少し落ち着いたようですね。ずっとうなされていたので心配しましたわ」
アリシアは薄れていく夢の記憶とともに、少しずつ現実を取り戻していく。
侯爵家に戻ってきたことまでは覚えているが、それ以降の記憶が曖昧だ。
「エレナ、旦那様は……」
「ご無事ですよ。怪我の治療でお休みになっておられます」
「……生きて、いらっしゃったのね」
「はい。本当に、よかったですわ」
「……うん」
アリシアはフィリクスと再会したときのことを思い出し、思わず目頭が熱くなった。
「少しお食事をなさいますか? お薬を飲んだほうがよろしいですから」
「……ええ。でも、旦那様にお会いしたいわ」
「では、このあとお見舞いに行きましょう」
アリシアは早くフィリクスに会いたかった。
彼との再会が夢ではないかといまだ疑ってしまうのだ。会って触れて、確かに彼の存在をすぐに確認したかった。