たどり着いた先は、ロンドンでした。
ワトソンに事情を話すと、すぐに真剣な表情になり、
「ホームズに知らせるんだ。私は周囲を探してくる!」
と手分けしてくれることになった。
公衆電話に駆け込み、震える手でダイヤルを回す。
受話器の向こうから聞こえた低い声に、胸が熱くなった。
「ホームズさん!……アーサーが、いなくなっちゃったの!!」
「すぐに行く。――そこで待て、美月。」
その声は静かだったけれど、確かな安心を与える音だった。