秘密の多い後輩くんに愛されています
二度目の社内恋愛
【告白 返事 いつまで】
スマホ片手に似たようなワードで検索して、またワードを変更して検索ボタンを押す。
似たようなことをかれこれ数十分続けているのにはわけがある。
上田くんから告白されて一週間。
私がまだ彼に返事をできていないからだ。
返事は待ちますと言われたけれど、そろそろ答えを出さないといけない時期がきた。
上田くんのことは正直、素敵だなと思っている。
彼が暁先生だという部分を切り離して考えても、その気持ちは変わらない。
まっすぐに想いを伝えてくれるところや、少し心配性すぎるところも彼の魅力で、一緒にいると自然と笑顔になっている。
何よりも、あの日給湯室で私は彼に救われた。
思い返すとあの瞬間から私は上田くんのことを意識し始めていたんだと思う。
だけど、私は克樹と付き合っている時に自分に結婚願望があると気づいた。
二歳年下で、人気小説家の彼がどこまで私との未来を想像しているのか。
そもそも、上田くんは私のどこを好きになってくれたのだろう。
そんな簡単なことすらまだ聞けていない。
手に持っていたスマホで、上田くんに《今、時間ある?》とメッセージを送るとすぐに既読がついた。
《あります》
いくつかの会話をラリーした後、私は彼と休日に会う約束をした。
告白の返事をするために。
そして、私は上田くんとどうなりたいのか。それを知るために。