完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「そうなんだ⋯⋯凛音、大丈夫か? 何かあれば何時でも俺を頼って⋯⋯」

 私はテーブルの下で握られたままになっていたHIROの手を引き剥がした。

「これから、私はHIROにも奈美子さんにも会うつもりはない」
「えっ? どうしてそうなるんだよ。『JKロック』はやらないのかよ」

「分かるでしょ。私の近くにいると危険なんだよ。私は玲さんの婚約者で、彼が危ない人だって分かってるでしょ」
「だから、俺が凛音を守るって!」

 HIROが急に私を抱き寄せてきた。

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