完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「HIRO⋯⋯ファンに手を出すなんて最低だよ。アイドルとしてまずは一流になりなよ。私、貴方のファンだとは言ったけれど、恋愛感情は全くないから」

「凛音は俺のこと好きって言ったり、突き放したり駆け引き上手だな。まあ、絶対落とすけどな」
 HIROは得意げに言い放つ練習スタジオに入っていった。私は会話の成立しなさに驚いていた。彼はファンとして好きと恋愛感情の好きの区別できていない。

 奈美子さんが私たちのやり取りを微笑ましそうに見ている。
「凛音ちゃん、これから宜しくね! うちの弟は超自信家で諦める事を知らないから頑張ってね」
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