完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「曽根崎玲が時間を操っていると俺は推測している。そして三度目は太平洋沖だ。俺はそこで曽根崎玲自身が手を下す必要性を知った。そして、俺が記憶を引き継いでいる事は気づかれている。他の人間が記憶を持ち越すリスクのないよう二人きりになろうとしてくるはずだ」

 兄は玲さんに尾行をつけ逐一動きを報告させていたらしい。玲さんは特別な人間だと思っていたけれど、本当に神様の力を持っているみたいだ。

「うん。もう、死にたくないよ⋯⋯玲さんはどうして諦めてくれないんだろう」
「凛音の愛を取り戻したいのか、自分の思う通りにいかない凛音が受け入れられないのか理由は分からない。いずれにしろ自分勝手な男だ」

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