完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「アンタ、私と玲の愛が偽物だとでも言いたいの!」
 突然、激昂した茜さんに首を絞められた
(く、苦しい! 凄い力! 息ができない!)

「時を越えて、やっと玲が私の元に戻ってきたの。アンタじゃなく私を選んだのよ!」
 私は茜さんの言葉に目を見開いた。茜さんには時を繰り返した記憶がある。彼女は私が殺された場面を見たとは思えない。兄が自分の記憶が時を超えたのは私を助けたいという想いが強かったからだと言っていた。茜さんは玲さんに捨てられて嵌められたのに、彼への想いが時を越えてしまう程強かったのだ。

「ちょっと、東大寺茜! やめなさい」
< 309 / 320 >

この作品をシェア

pagetop