完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
 屋上には食事をするようなガーデンテーブルやベンチがある訳でもない。それなのに2人で地面に座って食べるお昼の時間は非常に贅沢な時間に思える。
 知られれば、知られる程に人が離れていく私とは真逆の存在が彼女だと改めて思った。

「凛音ちゃん、今日の放課後って空いてる? パパが友達が『スーパーブレイキン』の大ファンだって伝えたらリハーサル風景を見せてくれるって」
「えっ! 本当に?」
 私は思わず嬉しくて声が裏返ってしまった。
 
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