完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法

8.才能

「採用って事で宜しいですか?」
 私の言葉に社長らしき人と美湖ちゃんの父親が顔を見合わせる。

「⋯⋯流石にこのレベルを見せられるとは思わなかったかな。しっくりくるというかレベルを引き上げて貰えるというか、取り敢えず気持ち良すぎたわ。天才美少女に完敗でしょ」
 草井奈美子は頭をかきながら苦笑いをしていた。

「いや、こちらとしては柏原さんを採用したくても、黒蘭学園は芸能活動はおろかバイトも禁止しているよね」
 美湖ちゃんの父親の言葉に私はため息をついた。
 学校のルールがあるのかもしれないが、そのようなものはどうにでもなる。

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