完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
 彼女は親に悩み事を相談できて、彼女の父親は彼女の事を心から心配している。私が願ってもない環境を彼女は持っていて、だから彼女は私にはない優しさを持っているのだという事実を突きつけられる。

「私は美湖ちゃんの友達なんかじゃありません!」
 穏やかに笑顔を向けてくれた美湖ちゃんの父親の顔が曇る。

 しかしながら、この時間軸で私は彼女と友達になれていないのは事実だ。
(私だって、美湖ちゃんとまた友達になりたいよ⋯⋯)
 
「でも、今度生まれ変わったら男になって美湖ちゃんと結婚したいくらいには彼女が好きです!」
 私は思いのままに美湖ちゃんへの気持ちを打ち明けた。

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