キス魔なカレシ。
 それから、私たちは文化祭を回った。

 ご飯をたべたり、お化け屋敷に行ったり楽しい時間を過ごすことが出来た。

 そろそろ、文化祭も終わりの時間が迫った頃、小倉くんが現れた。

 「やっと、見つけたよ!可憐」
 「うわぁ…。面倒臭いのが来た」

 他校の女子に今まで捕まっていて、やっと抜け出して私の事を探していたみたい。

 それにしても…。

 今日の小倉くん、いつもと様子が違うように見える。

 気のせいかな…?

 「可憐。大事な話があるんだ」

 やっぱり、いつもより表情が固くて、真剣な眼差しで私を見つめる。

 隣にいる郁弥くんもそれに気づいたようだった。

 「本当は、二人きりにしたくないけど…。今日だけは特別だよ。でも、可憐ちゃんに何かしたら…分かってるよね?」
 「分かっている。可憐、俺に着いてきてくれ」
 「う、うん。分かった」

 郁弥くんと繋いでいた手を離して、小倉くんに着いていく。

 そして、少し歩いて小倉くんが立ち止まって、振り返る。

 「可憐。俺は君の事が本当に好きなんだ。だから、俺と付き合って欲しい」

 真剣な眼差しで、告げられ言葉。

 ううん…。何時だって、小倉くんは真剣に想いを伝えてきてくれた。

 だけど、私ははぐらかしてばかりいた。

 私は、小倉くんの事は嫌いじゃない。

 いい友達だと思っていた。

 それは今でも変わらない。

 それに私は、郁弥くんの事が好き。

 だから……。

 「ごめんなさい。私は、小倉くんとは付き合えません」

 私は、頭を下げながら告白を断る。
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