白衣の下に潜む静かな溺愛 ―命を救う手と音を奏でる指先のあいだで―
心からの問いだった。

「死なせやしない。俺が助けるから。」

その時だった。病室のドアが開いて、看護師さんや若い医師が、入って来た。

「先生、救急カート持って来ました!」

「バイタル取って。SpO₂も。」

「はい!」

次々と私の体に、モニターが着けられていく。

「デキサメタゾンとオンダンセトロン、用意して。」

「はい。」

そして先生は、私の腕を掴むとアルコール消毒をした。

「チクっとしますよ。」

注射の針が、腕に刺さる。

「はい、薬注射しましたから、直ぐに効きますよ。」

先生の低い声が、耳元に届く。

そしてゆっくりと世界が戻って行く。

ああ、私は助かったんだ。

涙が出た。死なずに済んだ。

「天音さん、どう?まだ吐き気する?」

私は先生を見つめた。

「先生、私……怖い……」

すると渡部先生は、ベッドサイドに腰を下ろし、私の左手を握ってくれた。




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