ループするメイドは破滅ルートを回避したい!はずが、なぜか宰相様の溺愛ルートに入ってしまいました!?
 あのときは偽造通貨ではなく情報流出を疑われた。だからそれを回避するために、五回目(こんかい)はエレナ宛の書簡には気を配っていた。

『エレナ様、ちなみに中身は?』
『まだ開けてないわ。アリアが中身を確認するまでは開封しないって約束したでしょう?』

 ――エレナも、自分を信じてこの書簡を自分に預けてくれたのに。

(私が軽率なことをしたせいで………!!)

 アリアは唇を噛みしめる。

 あの書簡はセドリックかライナスに託すべきだった。
 それなのに、自分でどうにかしようとしてユーリを頼ったせいで――

『誤配ルートなら、届いた書状は中身を開封されることもなく破棄されるから、たとえ台帳に残ってても問題ない』

 送り先を誤った書簡として処理すれば中身を開封されることはないと、そう言っていた。でも、今その書簡は監察局長の手にある。つまり、誤配ルートで処理されなかったということ。

(ユーリ……どうして………?)

 アリアはぎゅっと、耐えるようにこぶしを握ることしかできない。

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