魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
ついていけなくて、ぽかんとしている私にキョウが甘い笑みを零す。
「驚いた?」
「ええ、とても」
驚くも何も、意味が分からないわ。
「どうやら、皆、働いているみたいだから、このまま社長室に来てよ。
そこで説明しよう」
エレベータは早くも最上階へと辿り着く。
キョウは口調までなにやらビジネスモードに転じていて、私は正直、右足と右手を一緒に前に出しそうなくらいぎくしゃくしてしまう。
あの時見たのと、同じ建物とは思えないほどふかふかの絨毯が私たちを出迎えてくれた。
事務所の間取りもまるで変わっていて、あの日、忌まわしいことが起きたあの建物とは思えない様相になっていた。
もちろん、デスクやロッカーは全て新しいものになっている。
数人の社員と思われるたちが、ラフな格好で歩き回っている。
かと思えば、小さな会議室とでも思われるところから、スーツを着ている社員の方がこれまたスーツ姿の来客を連れて、歩いたりもしていた。
皆、キョウの姿を見ると姿勢をただし
「お疲れ様です」
と、深々と礼をするので、私としてはどうしたらよいのやら……。
困ってしまう。
「お疲れ様。
あ、彼女は私の妻」
……
…………
………………
ちょ、ちょっと?
躊躇うことなく堂々と嘘の紹介をするのは止めていただけますか?
「驚いた?」
「ええ、とても」
驚くも何も、意味が分からないわ。
「どうやら、皆、働いているみたいだから、このまま社長室に来てよ。
そこで説明しよう」
エレベータは早くも最上階へと辿り着く。
キョウは口調までなにやらビジネスモードに転じていて、私は正直、右足と右手を一緒に前に出しそうなくらいぎくしゃくしてしまう。
あの時見たのと、同じ建物とは思えないほどふかふかの絨毯が私たちを出迎えてくれた。
事務所の間取りもまるで変わっていて、あの日、忌まわしいことが起きたあの建物とは思えない様相になっていた。
もちろん、デスクやロッカーは全て新しいものになっている。
数人の社員と思われるたちが、ラフな格好で歩き回っている。
かと思えば、小さな会議室とでも思われるところから、スーツを着ている社員の方がこれまたスーツ姿の来客を連れて、歩いたりもしていた。
皆、キョウの姿を見ると姿勢をただし
「お疲れ様です」
と、深々と礼をするので、私としてはどうしたらよいのやら……。
困ってしまう。
「お疲れ様。
あ、彼女は私の妻」
……
…………
………………
ちょ、ちょっと?
躊躇うことなく堂々と嘘の紹介をするのは止めていただけますか?