「庭の千草」狂詩曲
小百合は感極まりポロポロと涙をこぼした。

「何があったのか知らないけれど、ヤバいわ。エリザベートの演奏よりヤバいじゃない」

小百合は涙声で言いながら、ハンカチを取り出し目を覆った。

「宗月さんが怪我をされたのは聞いるけれど。詩月くん、何かあったの?」

「まあな、ちょっとな」

「お婆ちゃまがいつも言ったいたじゃない。『貴方は周桜Jr.ではない。周桜詩月だって」

「何だか、すっきりするほど楽観的だよな。リリィさんもあんたも」

「お婆ちゃまの指導日記を読ませてもらったんだもの」

詩月が演奏を終えヴァイオリンを降ろすと、つい今しがたまで涙を拭いていた小百合が笑顔で言った。

「何をくよくよ悩んでいるのか知らないけれど、お婆ちゃまだったら、きっとこう言うわ。『どんな時も何があっても、唯一の詩月。第1の詩月』だって」

「あっーー」


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