「庭の千草」狂詩曲
「まだまだ収束にはかかるみたいだ。日本もワクチン輸入のメドがつけば、接種もじきに始まるんだろうけれど」

「接種後に高熱が出たり、接種箇所が腫れたり、筋肉痛や心筋炎になったり、副作用が強いらしいよ。僕は恐くて接種したくない」

「感染して重症化リスクがあるヤツは優先して接種されるはずだ。けど、訳ありで接種できないヤツも居るんだよな」

理久は詩月の顔を見て、なるほどと気づいたように言った。

「ワクチン接種が始まったら、主治医とよく相談して接種するんだぞ、いいな」

「うん」

「厄介なモノをばら蒔いてくれたよな、世界中に」

「そう、そう思うだろ」

理久は何となくぼやいたが、詩月は真剣な表情で同意した。

健康な理久でさえも、新型ウィルスに関しては恐いと感じている。

理久は深刻な持病がある詩月には、どれだけ危機感を感じているだろうと思う。
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