甘い生活 Casa al mare

よくわからないが、まぁ、そこはやはり芸術家の先生の不思議な思考、といったところか。

そう言えば、そろそろ生理用品も買っておかないといけないけれど、清海さんの前で買い物かごに放り込むのは、何となく抵抗がある⋯⋯。

「ね、ねぇ、清海さんは先に車に戻ってて？」

「ん？急にどうしたの？」

それを言いにくいから、先に行って欲しいのだが⋯⋯。

もういいや！

清海さんはいい大人なのだから、そんなこと、いちいち気にもとめないだろう。

「ううん、なんでもない！」

私も、全く気にしていないかのように、

「丁度、化粧水とか日焼け止めを切らしたから、ちょっと見てくるね！」

他のものも一緒に買えば、そこまで浮かないと思った。

化粧水も日焼け止めも消耗品なのだから、早めに買っておいてもいいわけだし。

とはいえ⋯⋯。

これはあくまで私が使うものなのだから、自分で買わなくては。