白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 そして彼女が寝息を立てる頃、私は部屋をあとにする。

 部屋の前には、中庭で前に会った妙齢の侍女が待機していた。
 深々と頭を下げる彼女に、私は声をかける。

「泣き疲れて今眠ったところよ」
「ありがとうございます、奥様」
「いえ、それはいいんだけど。ずいぶん憔悴しきっているけど、マリアンヌ様は食事などちゃんと摂られている?」
「最近はあまり……。前まではダミアン様がお越しになった際はよく食べられていたのですが、それも減ってしまって」
「そう……」

 元から食べる方ではなさそうだけど、好きな人がそばにいても食べれないっていうのは困ったわね。
 私が外に連れ出せたらいいのかもしれないけど、さすがにダミアンの目がある。

 二人が手を組んでいるなんて知られたら。
 困るのは私ではなくマリアンヌだわ。

 んー。困ったわね。
 こういう時、どうしたらいいのかしら。

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