白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「まったくなんて娘を嫁にもらったのかしら! 本当にハズレだわ。いくら莫大な持参金があったからって、引き取るべきではなかったのよ‼」
「まぁまぁ、そう言わないでくれ、母上」

 席に着いた途端、義母が大きな声で叫ぶ。
 最近、自分が大切にしていた役者……ヒューズがここへ顔を出さなくなったせいか、前にも増してヒステリックになったって、侍女たちが言っていたっけ。

 ある意味幾度も見た光景だから、今さら傷つくということはないんだけど。
 それでも不快であることには変わりはない。

 食事をわざと不味くすることに何の意味があるのか、私にはさっぱり理解出来ないわね。

「あなたが甘やかすからいけないのよ! ダミアン!」
「それはそうかもしれないが……」

 甘やかす、ねえ。
 この状況を見て、私が甘やかされているなんて誰一人も思わないと思うんだけど。

 
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