白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 今回のことでマリアンヌには、ある程度のお金を渡してある。
 彼女がこの先、苦労することなど目に見えていたから。
 そして困った時に宝石などの換金方法とか、マリアンヌにはいろいろ指南してきたつもりだ。

 彼女が望む幸せは、決して簡単なものではないから。

 でもその望んだ先で彼と本当の意味で二人になって、でも愛想を尽かしたのなら、ここに戻って来てと言ってある。
 本心は行って欲しくないけど、マリアンヌが望むなら私はそれを応援するしかないから。

 だけど、本当にクズすぎるのよね。
 二人で平民になったところで、この人が変わるとは到底思えない……。

「私はこの先、お二人がどうなろうと知りません。では、どうぞお元気で」

 お幸せになんて言葉は贈ってあげない。
 だってそんなことを願えるほど、私は寛容ではないから。

 うなだれる二人を横目に、私はただ綺麗に挨拶だけすると食堂を出た。
 もう一人……そう、父の元へ向かった――
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