白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「どうしてですか、ダミアン様。あなたには本当に愛している人がいるんではないですか?」
「それは……その、だが……」
「元々、その方と幸せになりたかったのでしょう? だったら、ちょうどいいじゃないですか。元に戻ったと思えば、なんでもないですよね」

「いや、だからそれは……」
「愛さえあれば何もいらないんですよね。少なくとも私ではなくその方に、甘い言葉を囁いてきたのですから。……口に出した言葉は戻らないのですよ」

 言い切ったあと、自分でも驚くほどイライラしているのが分かった。
 ああ、ホントに嫌な人。大嫌いだわ。
 あれだけマリアンヌを愛してると言いながら、自分にマリアンヌを縛り付けながら、それでもお金が大事なのね。

 どれだけ彼女の気持ちを踏みにじれば、気が済むのだろう。
 今すぐその胸倉を掴みたいほど、許せない。

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