白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 だけど嫌な気分はもちろんしない。
 むしろさっきまでの落ち着かない気持ちも消えてしまっている。

 たとえ少しくらい派手だって、ブレイズがこんな風に褒めてくれるのならばよかったとさえ思えてしまう。
 
 人を好きになるって、本当に不思議ね。

「とにかく座って下さいな」
「あ、ああ」

 私がそう言いながら微笑むと、ブレイズも微笑み返しながら正面の席に座った。
 
「今日はここでお茶をした後に、買い物をと思っているんだがどうだろう」

 ブレイズはややゴツゴツとした大きな手の中に、何か紙のようなものを握りしめ、しきりにそれを確認している。
 
 あれって予定表か何かかしら。

 覗き込もうとすると、その仕草に気付いたブレイスが手を後ろに回し隠してしまう。

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