白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「どこに買い物へ行くんですか?」
「えーっと」

 紙を隠してしまったせいか、ブレイズの視線が右左と泳ぐ。
 もしかしなくとも、きっとデートプランをいろいろ考えたり、リサーチしたお店を書いてきたのだろう。

 自宅でそれを考えながらメモしている彼の姿を思い浮かべると、可愛い。
 あまり意地悪するのも悪いとは思いながらも、ブレイズのいろんな表情を見たくなってしまうからダメね。

「ブレイズ様となら、どこでもいいですよ」
「そうか」

 どこまでも嬉しそうなその顔に、それ以上に私も嬉しくなる。
 幸せ過ぎて、どうしたらいいのかしら。

「とりあえず……」

 ブレイズのそんな言葉が終わらぬうちに、子どもの泣き声がどこからか聞こえてきた。

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